平衡型17JZ8csppアンプがようやく実用レベルまで辿りつきました。

今回は前作の5881csppで気になっていた高域特性を改善すると言う目的で初段をカスコードアンプにしたり、整流管を使ったり、ACラインでのヒーター点灯とか初めて挑戦する内容が多くて完成まで結構トラブルに見舞われましたが、なんとか実用レベルにはなりました。
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回路は初段のFET+TRのカスコードと3極部を直結した3段構成の平衡型CSPPアンプです、ドライブ段はブートストラップを利用して出力段を駆動しているので高いB電源は必要ありません。

初段のアンプは基板に実装してコンパクトにしました。

入力セレクタやアッテネータ周りやトランス周りは配線が多いのでごちゃちゃです。

初めての真空管利用の電源部です、B電圧がゆっくり上がって行くとなんだか嬉しくなってしまいますが、整流管はもう良いかな〜、だって熱いし、電圧ドロップが大きいし・・・
肝心の音ですが中・高域はCSPPらしくクリアな音で前作の5881csppと同じ傾向の音なのでこれで安心してCSPPでマルチを組めそうです、本来は高域用なので低域は重要ではないのですが、全域用アンプとして見ると低域の音質に少し物足りなさを感じます、出力が約4.5Wなので能率の低いSPでは大きい音を出すと簡単にクリップしてしまうので全域用に使うはちょいとパワーが足りない感じですが4.5Wのアンプにしてはなかなかシッカリした低音が出ていると思います、しかし電源に余裕が無いのが原因かもしれませんが5881に比べると、なんとなく弱い感じがします音の大きさは同じでも重心が少し高い感じの腰高な低音で物足りなさを少し感じてしまいます、しかしあくまで5881CSPPと比較した場合の話なのでして今回のアンプが悪いと言う訳ではありません、ちなみに過去に作った同程度の出力のDEPPアンプに比べると格段に今回のアンプの低域は良いです。